Linucの勉強方法
SEになってから、会社の方針もあり、色々と資格を取ることになったのですが、技術的な資格の中で有効だと思っているものの一つがLinucです。
「インフラSEじゃないから必要ないよー。」という声もあるかもしれませんが、アプリケーションがメインのSEでもアプリの実行環境を理解することで、トラブルシュートだったり、構築アプリの簡略化につなげることができますので、ぜひご参考になればと思います。
※実際、仕事しているとアプリケーションエンジニアは、アプリケーション領域しかやらず、インフラまで含めて考えてくれる人はかなり貴重で、今後アジャイルが進んで多能工が求められてくると考えると、やって損は無いと思います。
1. Linucとは
Linucは、サーバーOSであるLinuxの操作・設定方法を認定する資格で、受験料は¥15,000(2020年10月時点)となっています。
テストの内容としては、bashといった基本的なコマンドの使い方から始まり、ファイルシステムの設定方法、httpdなどのSWのインストール・設定方法など、システムを構築するための基本を学ぶことができます。
(参考:LPI-Japan)
特に有用だと感じるのが、各種SWの設定方法の部分で、apache httpdやnginxの設定方法等、Webシステム全盛の現在における必須知識を学ぶことができ、実際の業務やこのブログを構築するときにもとても役に立ちました。
他にも、LDAPやDNSSECなど、直接、設定をいじる機会は少ないのですが、システム構築で利用するSWの概念を知ることで、動作環境になれるのは勿論のこと、システム全体の設計をする際の補助として、とても有効だと感じています。
また、補足として、2017年頃になりますが、インターネットサービスを行うサーバーの70%がLinuxで構築されているという情報があることからも、SEとしては有効な資格の一つだと思います。
2. Linucの勉強方法
勉強方法としては、簿記に記載したときと同様に、「全体を学ぶ」→「過去問を解く」という順序が良いです。
教材としては、「あずき本」と呼ばれるLinucの参考書と、「Ping-t」という過去問をまとめたサイトがとてもおすすめです。私自身も、Linucの304まで取得しましたが、上記の勉強方法で大体2~3ヶ月程で、資格を一つずつとることができました。
特にPing-tは過去問の精度がとても高いので、全部に金になるまでを2、3回繰り返すとほぼ間違いなく合格できると思います。
(参考)Linuxのおすすめ環境
試験に受かるのであれば、上記のような「あずき本」と「Ping-t」で十分だと思います。ですが、学んだことは、実際に活用した方がより知識の定着に繋がるので、実践で使ってみるのがおすすめです。
そこで個人的に環境としておすすめなのが、「raspberry pi」です。
実際に利用できるようになるまでのセットアップなどに手間は掛かってしまいますが、「小型サーバーを一から作ることを疑似体験できること」と「Debian系のOS」を学ぶことができますので、勉強環境としてはおすすめのものの一つです。
また、資格取得の趣旨とは少しずれてしまいますが、サーバーからの電気回路の制御やカメラ機能等、ハード側の制御を学ぶこともできます。
下の写真は私の家のraspberry piですが、カメラ機能だったり、自宅のエアコンのコントロールを行えるように少しいじったものになります。
単純な資格取得だけでなく、Linuxを学ぶとこんなことができるようになるんだという、資格取得の先の身近な活用方法にもなりますので、ぜひ使ってみるのがお勧めです!
(自宅のraspberry pi)